これぞ納得いく「宮本武蔵」正伝。
司馬遼太郎の宮本武蔵伝。
お通も沢庵和尚も出てこない。
武芸者 宮本武蔵がくっきりと浮かんでいる。
納得のいく武蔵像。
宮本武蔵を私たちは 子どもの時から、知っている。
多くの漫画、小説、映画で私たちは宮本武蔵を知っている。
宮本武蔵はほぼ、吉川英治の小説を原点として日本国民に伝わったようである。
戦前の男たちは吉川英治の『宮本武蔵』を愛読したようだ。
いつ、徴兵され戦地にむかってもいいように、戦前の日本男子はこの書を読んでいたのであろうか。
軍人にとっては必読書であったのかもしれない。
戦死した父も持っていた。
司馬遼太郎のこの書は、外連味(けれんみ)無く、納得できる武蔵伝である。
そして、武蔵を当時の時代背景の中できわめて冷静に考察している。
『五輪書』の解説本としても最高。
晩年の武蔵を「いわば緩慢な悲劇であったといえるであろう」と述べているが、これも納得できる。
説得力の凄さ
数々の読み物、映像と語り尽くされた宮本武蔵ですが、この本は少し違います。数々の伝説に対する解説のような形で読めます。司馬先生の文章が本当はこうだったのだ、その時武蔵はこういう心境であったのだ、と説得力をもって語りかけます。そして本当はそうだったんだ、と何の抵抗もなく納得してしまいます。後半にある柳生兵庫ノ助の武蔵の強さについての分析は見事という他ありません。むしろ武蔵の話を良く知っている人が読むと楽しめるでしょう。
宮本武蔵の天才列伝!
文武両道・剣の天才!宮本武蔵の生い立ちから晩年に至るまでの数々の伝説が鮮やかに描かれています。剣の道を極めた天才らしさを見据えた文面が、鋭い切り口で語りかけてくれます。佐佐木小次郎との絡み、巌流島の決闘、その後の逸話などは圧巻! 「五輪書」と並行して読めば、よりリアルに楽しめます。
人間武蔵
あまりにも有名な剣豪であるが故に、 その生涯や人間に、リアルなイメージを持てずにいたのですが、 この本を読んで、 「ああ、やはり実在の人物だったんだなあ」 という思いを強くしました。 冒頭で、作者も述べているとおり、 もし、同じ時代に生きていたら、好きになれない人物だったでしょう。 けれど、 それでも、誠実に資料を読み解いていく作者の筆に従って その歩み(むしろ、疾走)を追いかけていくと、 やはり、骨と肉をもった人間を見つけることができると思います。
日本一有名な兵法者
日本の歴史上、浪人でもっとも有名なのは坂本竜馬だと思いますが、坂本竜馬は幕末の混乱期に尊皇攘夷から開国主義に至る時代が造った英雄ともいえます。坂本竜馬以外で最も有名な浪人といえば宮本武蔵だと思います。それも宮本武蔵の場合歴史的背景は大阪の陣前後で、武士が剣だけでは生きていけなくなった変換期でもあります。それだけに、これだけ宮本武蔵が後世に名を残した理由は、いつの時代にも人々がその生き方に共感できるからではないでしょうか。この一冊だけでは宮本武蔵のすべてを知ることはできませんが、宮本武蔵について大変興味をそそられることは間違いありません。
朝日新聞社
新装版 真説宮本武蔵 (講談社文庫) 五輪書 (講談社学術文庫) 宮本武蔵 全8冊 吉川英治歴史時代文庫 城をとる話 (光文社文庫) 侍はこわい (光文社文庫)
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