窓際に赤いりんごと赤いチョウ、巻き上げられたカーテンの向こうに赤いトンガリ屋根が見える、のどかな風景の表紙。素朴な描写なのに、誰の心にも眠っていた場面を呼び覚ます絵。開くと、扉には小さく本が描かれている。右ページに1匹の黒い虫、左ページには小さな文字で、「コオロギは くろい/トンと とんで/ピョンと はねて/チリリリ ないて…」。こんな詩のような言葉が、そっと置かれている。次のページは、コップなどの卓上静物と、開かれた本。こんどは「グラスに とって/たいせつなのは/むこうがわが/すけてみえること」。 空、風、雪、雨、花、虫、毎日使っているスプーンや靴、そんな当たり前すぎてつい見過ごしている、自然やモノと人とのかかわりを、即物的な目で丹念に捉えなおす。さらにこの絵本には、その先がある。そのモノがそのモノであるために大切なことは何かを、ずばっと言い当て、なるほどと納得させる。 1949年の初版以来、アメリカでは多くの人に読み継がれてきたロングセラーの名作が、今まで日本に紹介されなかったのが不思議なほど。おばあさんの代から受け継がれてきた、はげているがツヤの出た、なつかしい木の家具のように、時間に磨かれた1冊。心と頭の常備薬として、さりげなく本棚にしのばせておきたい、大切な古典の1冊だ。 これが初めての翻訳だという、この絵本の紹介者であり訳者の、初々しい、響きのよい日本語がすてき。胸にストンと落ちてくる。(中村えつこ)
自分は自分でいいんです。
日経新聞の大人向けの絵本ランキングで上位に入っていたので購入しました。
確かに自分に自信がもてない時に読むと、効果てきめんです。
自分は自分でいいんだと納得させられる絵本です。
私は・・おすすめできないです
他のかたが言っておられることと同感で、私も「でも」がひっかかってなりません。特徴を全部述べたあとに、否定するかのような「でも」。もう少し違うニュアンスがないのか、文章として全然しっくりこなくて、読み進むうちに苦痛になってしまいました。しかも「でも○○にとって大切なのは」の後の文章も、え?それがくるの?なんで?と、私にとっては違和感を感じるものが半分ありました。日本語の、もっときれいな文章のいい絵本がたくさんあるのに、なんでこんなに評価高いのかなあ、と思いながら、子供の反応を見ていたら、読み終えた後に「なんか言ってる意味がわかんない」と言ったので、ある意味安心しました。難しい本でも、文章がきちんと美しければ、小さな子供でも聞き入り、受け入れますからね。一番最後のところも、感動するより、むしろ「感動させたい」という作り手の意思が透けて見え、興醒めでした。
みんな本当に、これ読んで癒されるのかなあ、少なくとも私の周りでは、言いたいことは分かるけど、何かが欠けてるよね、という評価です。
感動が伝わって
入院中の友達に病気があっても貴女はあなたという励ましの思いでプレゼントしました。担当の看護士さんが目を留めて借りて読まれたそうです。返してくれる時に目に涙を滲ませて「林檎は林檎でいいのですね」と言われたそうです。同じ人などいないのにみんなと同じでないといけないような息苦しさ…あるべき姿を常に意識させられて生きる辛さ…そうじゃなくてあるがままの今の自分でいいんだよとこの本は教えてくれます。
シンプルに、難しく考えずに読んでみて
こうでなくてはならない、頑張らねばならない・・・などの自分を追い込みがちな状態の方は、
読まない方が良いと思います。なぜなら、この本のメッセージがちゃんと伝わらず、勿体ないからです。
難しく考えず、ただただシンプルに、頭を真っ白にして読んでみてください。
りんごが丸い。葉っぱが緑。
それは、こうでなくてはならない、というものではないんですよね。
穴が空いたりんごを、丸くないからNOというわけでは決してなくて、
穴が空いたりんごだって、丸かったりんごと本質は変わっていないし、
枯れた葉っぱだって、緑だった頃の葉っぱと本質は変わっていないんだよ
ということが、文章の奥にこめられているのだと思います。
私が、私らしくいることが大切。
立派な自分でなくても、傷だらけでボコボコの人生だっていいんですよね。
ただただ、そこに存在している自分を認めてあげようよっていうメッセージが
真っ白な状態の心にジーンと染み渡ります。
このような、「あなたはあなたのままで良い」と認めてくれるような絵本って
外国の作品に多いような気がします。
シンプルに、難しく考えずに読んでみることをお勧めします。
もしこの本を読んで苦しいと感じるのであれば、それは時期じゃないってこと。
しばらく時間が経ってから読み返してみると、新しい発見があると思います。
美しい日本語
内田也哉子さんの日本語訳がすばらしいです。
彼女のあとがきも好きです。
何度も何度も繰り返し読みたい絵本。
自分のためにと買った本でしたが、娘にも読み聞かせてみようかな、と思います。
フレーベル館
グロースターの仕たて屋 (ピーターラビットの絵本 15) 賢者のおくりもの 木のうた よあけ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本) 急行「北極号」
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